日本の森の土壌

さて、様々な命をはぐくむ森林ですが、その土壌はいったいどうなっているのでしょうか。
森林土壌は、永い年月をかけて風化した岩石と、腐った植物が合わさったもので、母材、気候、地形、生物、時間の因子の関係によって、様々なタイプになります。

岩石と火山噴出物からできた

母材は、もともとその地にあった岩石や、火山からの放出物などです。
母材が様々な作用を受けて粉砕、分解され砂状になったところにパイオニア植物が生え、枯れた根や落ち葉によって有機物が供給され、土壌に微生物や動物が生活できるようになります。それらの生き物たちが、有機物を分解して、砂地を土壌に変えていくのです。土壌は、有機物のほか、礫、砂、微砂、粘土から構成されます。

土壌もその段階や環境によって多種多様なのですが、代表的な日本の森林土として、ポドゾル、褐色森林土、黒色土などをあげることができます。

ポドゾルは、日本では亜高山帯、高山帯で見られます。寒冷環境であるため、有機物の分解が遅く、厚く堆積した腐植物の中を、腐植酸を含んだ水が下へ移動するときに鉄やアルミなどが溶脱され、下のほうにたまって酸性になります。鉄さび色や灰白色の層がみられます。

褐色森林土は、湿潤な温帯の落葉広葉樹林帯に分布し、日本の森林土壌では北海道から中国地方まで、最も広く分布しています。特にブナ林の下地になっています。鉄やアルミニウムの移動は見られず、土壌微生物や、土壌動物が活発に落葉落枝を分解し混合するので、団粒構造がよく発達しています。

また、火山の多い日本では、火山灰を母材にする黒色土が緩斜面に広く分布しています。火山灰由来の粘土鉱物が多くの腐植物を吸着し、厚く黒い層を作ります。保水性や、透水性がよく耕しやすいことから、畑として広く利用されています。しかし、植物の栄養となるはずのリン酸が土壌粒子に難く結びついて取り出されづらく、こちらも肥沃とはいいがたいようです。

植物に必要な成分はNPK

植物が生育するのに必要な元素は、炭素、酸素、水素のほかに、窒素(N)、リン(P)、カリウム(K)などが養分として必要です。前者三つは大気や水に含まれているもので供給できますが、後者はやせた土地の場合、野菜などを育てるには十分ではありません。だから肥料として人が与えるのですね。窒素は、マメ科の植物と共生している菌が大気中のものを取り込んで固定します。稲を植える前の春の田んぼにマメ科レンゲが一面に咲いていることがありますが、あれは土に養分を与えるために蒔いたものなのですね。

日本の土壌分布図については森林立地学会の資料で見ることができます。

SNSフォローボタン

フォローする

関連記事👇

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする