けなげな松たち

上は森林限界、下は海岸線で、岩あるいは砂と土の合間にしがみつくように生えている奴らがいる。マツの一団だ。その根元には基岩の風化が進み、土壌生成の始まりがみられる。ここから森が始まるのだ。

マツ属は全体的に、攪乱後の不毛な土地に生えることができるパイオニア植物ですが、森林が成熟し、ほかの植物が競って育つようになると、生き残ることができない健気な一属です。

アカマツ


幹は直立し、樹皮は赤褐色です。針状の葉が二本ずつペアになってついています。雌雄同株で、雄花は緑いろがかった黄褐色で、長さ1cm、その年の枝の下にたくさんつきます。雌花は紅紫色のものが2,3つきます。球状の果実は淡黄褐色に熟す。樹高は30-35m程度。クロマツよりも耐寒性があり、北海道の南西部~九州の山地に生える常緑針葉高木。人手によって植えられることも多いようです。樹脂は、テレピン油や、ワニスの原料になります。雄松と呼ばれる黒松に対し、雌末という通称があります。葉もやや細く柔らかく、女性的といわれればそうかもしれませんね。

クロマツ

幹は直立し、樹皮は灰黒色。葉は針状で2本ずつ付き濃緑色、アカマツより太くて長い。雄花は黄色で本年枝の下に多数つき、雌花は紫紅色で枝先に1-3個つく。雌雄同株で、球果は卵のような円錐型で熟すと淡褐色になります。高さ30-40mになり、本州から沖縄の広い山野に自生します。アカマツ同様よく植栽され、樹脂はテレピン油にされます。アカマツに対し、雄松と呼ばれたりします。塩害につよく、海岸線などのほかの植物が自生しないところにも見られ、白浜の上のクロマツは、白砂青松として日本人の心にある景観ともいえるでしょう。

赤松と松茸

さて、かの有名なマツタケは、アカマツと根菌を形成する菌根類です。高山で乏しい水や養分を赤松の根が吸収するのをマツタケが助け、アカマツが生成した炭水化物を見返りにもらっています。それがどうして現在ではほとんど穫れなくなってしまったのでしょうか。

化成肥料や化石燃料などなかった時代、松林の近くに住む人々は、そこに発生する落ち葉を集めて畑の肥料にしたり、落ちた枝を拾い集めて松明や燃料にしていました。ところが前者のお手軽肥料・燃料が一般家庭にも普及してきた結果、落ち葉類は森に残され、土壌が豊かになりました。そうすると、広葉樹など、ほかの植物と、それらに寄生する菌類に住み心地のよい環境になります。マツタケは、このほかの菌類との競争に弱いのですね。そうすると、そこでは生き残れなくなるのです。

マツタケを生かすには、落ち葉拾いや下刈などをおこなって、ほかの種が入ってこないようにある程度隔離してやらねばならないようです。松林をお持ちの方、、手入してよ良ければぜひお手伝いさせてください!!

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