萩(ハギ)

和歌一番人気

万葉集で最も多く読まれている木です。
「高円の野辺の秋萩いたづらに咲きか散るらむ見る人なしに」
「百済野(くだらの)の、萩の古枝(ふるえ)に、春待つと、居(を)りし鴬(うぐひす)、鳴きにけむかも」(山部赤人)
恋しい人や、秋の訪れを詠んだものが多いです。

俳句でもよくつかわれています。そこかしこに咲き、種類にもよりますが、秋の季語としてわかりやすいからでしょうか。
「一家に 遊女も寝たり 萩と月」松尾芭蕉

萩とは、マメ科ハギ属の総称です。落葉低木、秋の七草のひとつで、花期は7月から9月です。高くも太くもならないので、材木としては使われません。枯れ枝が箸などに使われることはあったようです。xx萩なる亜種がいろいろあるが、いずれも似たような外見です。

  • ヤマハギ

いわゆる萩である。増えるときはわきから株立ち、細い枝が多数分かれる。ほとんど枝垂れない。葉は3出複葉で互生する。紅紫色で、長さ1.3-1.5cmの蝶型の花をつける。マメ科なので豆果をつけるが、その長さは約1cm。木の高さは2mほどで、北海道から九州までの山野に広く生える。花期は6-9月、季語は秋である。

  • マルバハギ

こちらもあまり枝垂れないが、枝には稜線と短い毛がある。葉は3出複葉で互生。ヤマハギよりもやや濃い紅紫色の花を総状花序につける。
豆果は6-7㎜で伏毛がある。高さは2-3mになる。

  • ミヤギノハギ

枝垂れるのが特徴で、花の季節には先が地面に届くほどになる。イラストでも花先は下を向いている。葉は互生。花弁が反り返り大きく開く。7-9月に花をつけ、ナツハギとも呼ばれる。萩の月の由来になったのはこれだろう。”中秋の名月の頃に咲くことから、月を連想させる黄色い丸形の商品を、萩が咲き乱れる宮城野の空に浮かぶ満月に見立てて命名している”そうな。

桜もススキも柳も枝垂れるものは風情があるとみなされるようですね。花札の萩とイノシシはいったいどういう意味でしょうか。

イノシシと萩は花札にも

吉田兼好の徒然草などによりますと、イノシシは萩はカヤなどを倒して寝床にしていたとのこと。また、摩利支天の使い魔として一部の武士に信仰され、多産で演技の好いものだともされています。現在ではイノシシが萩を寝床にしているさまなど見かけようもありませんが、古人たちにとってはなじみ深く、かるたに登場してしかるべき組み合わせなのかもしれませんね。

秋の七草は観て愛でるものです。粥にして食べてはいけませんよ。

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